親が自分の子供を殺す話

子供が虐待を受けているのがわかって、地方自治体の職員が家庭訪問しても親に会えなかったり、会えても問題ありませんと言われて、時間がたつうちに、結果として子供が虐待で命を落とすという痛ましい事件が頻発しています。普通の人から見れば、子供が虐待されているのがわかっているのに、なんで子供の命を救うことが出来なかったのか不思議でならないはずです。

役所の言い分は、人手が足りないとか、プライバシーの問題も絡んでいるので、積極的介入が難しいとかいろいろあるようですが、これこそ命に関わる問題でもあり、人の命、それも幼い自己防衛も出来ない乳児・幼児が、人手の問題やプライバシーの問題で殺されるのを黙って見ているのは、いかにも日本文化からすれば、この世も終わりとしか言いようがありません。

日本では、昔は親が自分の子供を殺すということはあり得ず、その前提で法律や役所の仕組みが出来ているので、原則論がすっ飛んで日本文化が死滅し、世の中がすっかり変わってしまった現状では、社会の仕組みが追いついていないのが現状です。

司法や行政は、時代にマッチした仕組みを構築しろと言っても、どうせすったもんだの議論をして、やらない、やれない、の結論しかない。そうであれば、周りの庶民が気をつけて面倒を見るしかないのですが、これがまた、関わりになりたくないので無関心を装ったりして、群れとして生きている人間が生存するための基本的条件を放棄しているのが現実です。

実際に、盲人が昼間絡まれて警察に駆け込んだら、どんな年格好でどのような服装でしたか?と聞かれたそうです。目が悪いので、そんな質問には答えられるはずもなく、ほとんどが泣き寝入りだそうです。また、ベンチに座っている健常者に、盲人の白杖の先が当たったと言いがかりをつけられ、絡まれたりした事件があったそうです。真っ昼間、目撃者はいるのですが、誰も助けてくれなかったそうです。

これが現在の日本文化なのでしょう。まさに、日本文化の崩壊の一言です。どうすれば良いのか、日本人自身が考える話です。