最近の子供

最近の子供は親が思っている以上に悩んでいるそうだ。あるアンケートで、母親に「あなたのお子さんは学校生活や進路で悩んでいると思いますか?」と聞いたら、ほとんどの母親が「そんなに悩んでいるとは思わない」と答えるが、子供に「いろいろ悩んでいますか?」と質問すると、「かなり具体的に深刻に悩んでいる」と答える実態があるようだ。

これに関連して、私自身が比較的最近、独身女性に「最近の女性は恋愛をしても結婚するにしても、あまり男性と深い関係になった上で(例えば熱烈な恋愛をした上で)結婚をするということが少ないように見受けられるけど、そうなんでしょうか?」と聞いたら、「そうです。要するに、自分も何かあったらあまり傷つきたくないし、相手にも傷を付けたくないから、適当な距離を置いて付き合い、『まあ結婚してもよいかな?』程度で結婚する。それで駄目なら離婚すればよい」という程度だそうだ。

これは、一般論でいえば、自分が出来るだけみんなから普通の人であると見て欲しい。できればいい人だと思って欲しい。だけれども、どこかで自分は他人よりもよく勉強もでき、スポーツもよくできて差別化される何かを持っていたい。でも現実は厳しくて、強烈な競争相手もいるし、シカトもされるし、何でも話せる真の友人なんて居そうにない。だから心の中ではストレスをうんとためながら、表面では誰に対しても、もちろん親に対しても、素直ないい子を演じている、というところではないか。

そういう子に対して、親はどうだろうか。少子化のせいもあるのだろうが、たいていの母親は自分の子供に対して、自分の所有物だと思っている節がある。娘の場合はある意味で競争相手ということもあり、悪いケースになると、反発して横道にそれたら戻れないこともある。べたべたするケースでは自立ができず、子離れができないもたれ合い状態になる。この場合、順序からいえば、まずは親の教育から始めるのだろうが、とても現実的ではないと考えられるので、ここはひとまず置いておくことにする。