集団的自衛権

集団的自衛権について、昨今、TVや新聞で連日のごとく報道されています。こうした議論を国民的レベルで、やること自体は大いに結構だと思いますが、戦前2.26事件のさなかに生まれ、その後第二次大戦、終戦、朝鮮動乱、ベトナム戦争、中東戦争、イラン・イラク戦争、旧ユーゴスラビアの内戦等を見聞きしたのではなく、実体験した自分としては、主権国家間の戦い、内戦、争乱、ゲリラ、代理戦争等、いろいろな形があり、いつどんな形で争いが起きるかは、そう簡単に予測がつくものではありません。 続きを読む

語り伝え(伝承)の大切さ

2011年3月11日に発生した東日本大震災以来、東京の直下型地震や、東南海大地震等々、近々起こりうる大災害についてその予報や対策など色々議論され、TV等でも報道されていますが、結局は一人一人の命の問題です。歴史的に何千年、何億年単位では勿論、大災害が起こっているのは事実ですし、私たちが現在生きている、たった100年前後の間でも、災害が起こったそれぞれの地域で、その後の復興や、その時に生き延びた人々の生の声が必ずしも生かされていないような気もします。それぞれの地域で身近に起こった災害で生き延びた人たちの現場の話をもとに、今一度来たるべき大災害にどう覚悟をして、どう命を守るのかを整理して見るのも良い機会かと思います。 続きを読む

第一次世界大戦から100年(誰のために戦争をするのか?)

今年で第一次世界大戦が始まって100年目。足かけ5年の戦いでしたが、軍事関係者の死者が900万人、非戦闘員の死者が1,000万人と言われています。主戦場は欧州全土ですが、当時の武器のレベルからしても、如何に大量の死者が出たか、この数字だけでもなぜそんなに戦わなければならなかったのか。「サラエボ事件」の歴史的な意味合いについて、意見を交わす国際会議が、今年、事件の発端となった、現在のボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで開催されるという話です。

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スマートコミュニティー

通常、我々国民は、国税や地方税を払い、その金をまとめて、国家や地方自治体が我々国民や住民に対して、必要なサービスを提供するというのが、本来の形です。また、我々が勤めている企業などは法人税を払い、それも重要な財源となります。

しかし、最近は異常気象で台風に見込まれ、あちこちで水害、災害が発生し、住民に避難勧告や避難命令が出され、動けない老人などは、「私は動けないので、ここに留まり、万が一のことがあれば、ここで死ぬ覚悟がある」という人もおります。 続きを読む

結婚、出産・子育て、仕事に対する若者の意識

今年の厚労省の白書が「若者の意識を探る」として公表されました。

「厚生労働白書のテーマとして『若者』を取り上げるのは初めてです。現在の若者の意識について、結婚、出産・子育て、仕事といったライフイベントに焦点を当てて分析を行っています。様々な社会経済の変化に直面している若者の意識を捉え、若者の将来、ひいては我が国の将来を考える一助となればと考えています」と前言に書いてあります。 続きを読む

消費税値上げ(風吹いて、誰が儲かる?)

消費税を来年4月に3%、再来年には更に2%上乗せして、合計10%にするという。これに対して、企業の税金を引き下げたり、東北の復興税を前倒しで中止したり、子供や老人対策として、色々といじくっているようです。一体このような風を吹かして、誰が儲かるのか、個別に問題を少し考えてみたいと思います。 続きを読む

オリンピックマネージメント色々

オリンピック2020が東京に決定したので、日本オリンピック委員会は、実行委員会を来年2月頃をめどに立ち上げることを宣言しています。相当な人数と組織になるか、前回のロンドンのオリンピックがどのように組織化され、実施されたのかを調べてみると、英国の会計検査院(National Audit Office)の書いたレポートが公表されています。それを読むと、英国と日本などの役所の考え方や仕組みがかなり違うのが分かり興味深いです。 続きを読む

戦争と平和(7)(戦後)

小学校6年になる春に、赤坂に引っ越し、桧町小学校に入学しました。現在の赤坂小学校ですが、戦前戦中は乃木小学校です。すぐそばに乃木邸があります。

戦後2年しか経っていないので、まだまだ元高級住宅街は焼け野原のままでした。そこで私たちは、焼けただれた金網をバックネットにして野球をやり、他人の土地ですが、勝手に耕して、カボチャやサツマイモなどの食料を作っていました。 続きを読む

戦争と平和(3)(学童疎開の実態・小学生の自己責任)

私どもは、昭和16(1941)年12月に大東亜戦争が始まるとすぐに、親が早々と縁故疎開することを決めたので、私が「千駄ヶ谷第一国民学校」に入学し、一年間いた東京の学校に別れを告げることになりました。 続きを読む

戦争と平和(1)

毎年8月になると、終戦記念日で、第二次大戦時中の悲惨な話や苦労話がTVやラジオで放送されます。私自身も戦争経験者ですし、東京に住んでいたので、縁故疎開をしたり、隣近所の幼なじみが戦争のために、孤児(みなしご)になったり、一つ一つが鮮明な記憶として残っているので、何気ない話ですが、当時としては淡々と受け入れ、今となっては貴重な記憶として、細かい陰影までが残っています。

こうしたことが二度とないようにと口癖のようにTVのコメンテーターは言いますが、私としては、どうも人間というものは、懲りない性分で、時が経てばいずれまた、似たような事を始める動物だとあきらめているところがどこかにあります。そうしたことが出来れば無いように、反省と自戒の念をこめて、当時の庶民がどのような生活をしていたのか、具体的な話をしてみます。 続きを読む